美容室の真実
<ヘアサロンの利用回数>
日本お客様が1年間にヘアサロンを利用する平均回数は4.4回です。 これはアジア6ヵ国平均の年間ヘアサロン利用回数12.8回を大きく下回っています。これは日本ではヘアサロンは日常使いではなく、特別な時に行く場所になってしまっているともいえます。サロンにカット以外のメニューだけ(トリートメントだけ、ヘッドスパだけ・・・)で来店していいの?と思っている方は多いのではないでしょうか?ヘッドスパのご利用者は全体のお客様のわずか8%にすぎません。 もっと気軽にヘアサロンをご利用頂きたいですね。
<美容師に相談>
薄毛対策の情報について美容師に相談したことはありますか? 実はその経験のある方は30.1%しかいないそうです。30代、40代では美容サイトなどのネット情報を頼りにしていることが多く、50代ではテレビ広告情報を一番重要視していることがわかりました。 「美容師に相談」という項目が1位に来ないんですね。美容師は髪のプロですし、実際に髪や頭皮の状態を見てもらいながらアドバイスしてもらえるはずなのに。 毛髪や頭皮が気になり始めた年齢の平均は38.9歳 美容師の平均年齢は29.3歳 実はここにお客様が相談しにくい理由が隠れているのかもしれません。サロン側ももっとお客様がご相談しやすい環境を作っていく必要がありますね。
<全国の美容室・美容師の数>
全国の美容室数は176,157店舗、美容師の人数は482,191人。美容室1店舗あたりの美容師の数は2.7人になります。
美容室は店舗により規模が異なります。数名~数十人もの美容師が在籍するサロンもあり、人手不足が起こりやすいことがわかります。
さらに、美容室の新規オープンは年々増加していると言われていますが、新たに美容師免許を取得する新卒生は年々減っています。
都道府県別にみてみると、このようになります。
【美容室数】
1位:東京都 14,166 2位:大阪府 10,290 3位:神奈川県 8,759 4位:愛知県 8,700 5位:埼玉県 7,969
【美容師数】
1位:東京都 59,574人 2位:大阪府 33,582人 3位:神奈川県 30,388人 4位:愛知県 27,939人 5位:埼玉県 23,453人
【美容室あたりの美容師数】
1位:東京都 4.2人 2位:神奈川県 3.5人 3位:大阪府 3.3人 4位:奈良県 3.2人 5位:愛知県 3.2人
<美容室の定休日、火曜日が多いのはなぜ?>
全国的には、定休日を月曜日に設定している理美容室が多いようですが、関東では火曜日が主流。
これはいつ頃からどうやって決められたかというと、戦前から戦後にかけて実施されていた休電日が影響しているようです。
その当時、理美容室の定休日や営業時間、料金などは都道府県ごとに組合が決めていました。
全国的には月曜定休が主流である中、東京都が定めた組合が遵守する条例『適正化規定』に基づき、都内では火曜定休が主流となったのです。
現在では「公正取引委員会」の指導により、定休日・営業時間などは自由に設定できるようになり、年中無休の理美容室も増えています。一方、当時のなごりが強いようで、現在でも都内では火曜日、その他では月曜日に定休日を設定している理美容室が現在でも多いです。
この記事を書いたスタイリスト情報
- 東京ヘアメイク専門学校卒。地域密着型の店舗で10年間従事。老若男女問わず、地域に根差したコミュニケーションで、顧客が絶えない人気店となる。そんな中、不慮の事故で左手首骨折により、一定期間の休職を余儀なくされる。リハビリ中には、美容室に行くことができないお客様の気持ちと、働きたくても働くことができない美容師の気持ちの2つを経験。このことが転機で、「訪問美容」「美容師のキャリアが活かせる店舗作り」を志す。2015年4月、訪問美容とユニバーサルデザインのサロン経営に参画することで、第2の美容師人生をスタート。