トリートメント
【トリートメントの歴史】
トリートメントとは科学的あるいは物理的方法により人工的に色等や外観を 変化させてしまう方法のことです。カラーの普及によりファッションに合わせて何度もカラーを繰り返し行う人が増え、髪に与えるダメージやストレス強くなり、時代とともに髪の表面をケアする「リンス」から髪の内部のケアもできる「トリートメント」に変化してきました。
【どんな時にトリートメントを行うのか】
近年のファッションの多様化の影響でヘアカラーやパーマ、縮毛矯正、ドライヤー、アイロン等を日々繰り返すことで髪の栄養成分が失われ髪がパサついたりします。それを補うようにトリートメントを行います。ツヤ、コシなど必要な時も使用します。トリートメントは髪の内部に作用するものです。 トリートメントには様々な働きがあります。 まずはツヤやハリをアップしてくれること。 指通りやクシ通りがスムーズになり、手触りが劇的に良くなること。 枝毛が補修され、切れ毛にも強くなること。 シリコンでコーティングされることで、ドライヤーの熱や紫外線、静電気などから 髪の毛を守ってくれること。そして髪の毛の内部に栄養を補給してくれるタイプもあります。 シリコンは髪の毛にとってはとてもありがたい成分です。 上手に使用すれば、ダメージヘアをスタイリングしやすくし、伸ばすことが出来ます。
【トリートメントの役割】
髪の構造はキューティクル、コルテックス、メデュラの三層構造になっています。主な成分はたんぱく質! 約80% (はり、こし)、水分 約12~14%(しっとり、しなやか)、脂質 約3~5%(艶、手触り)、メラニン 約3%(染色)、ミネラル(1%未満)です。ダメージが進行していくと外部のキューティクルが破損し、内部の成分が失われてしまい、空洞状態になっていきます。外部、内部共に補修するのがトリートメントの役割です。日々繰り返し行う,カラーやパーマ、ドライヤーの熱、アイロンなど髪がダメージを受けたことで、髪の内部のケラチン、コラーゲンなど失った成分を補うことと、キューティクルを修正し、ツヤがよみがえります。
【トリートメント薬剤の種類】
トリートメントは洗い流すタイプと洗い流さないタイプに分かれます。洗い流すタイプのトリートメントは髪の内部のダメージを補修する作用を重視しています。バスタイムにまずシャンプーを済ませ、トリートメントをします。浴槽で温まりながらしばらく時間をおいてじっくり内部まで成分を浸透させ、すすぎます。一方、洗い流さないタイプのトリートメントは髪表面のキューティクルの開きを抑え、コーティングして保護する作用を重視しています。入浴後のタオルドライの後に髪につけて手でなじませ、髪を摩擦やダメージから保護します。
【リンス・コンディショナー・トリートメントの違い】
リンスは多くの油分を使って髪の毛をコーティングし、シャンプーした後のきしみを防ぐ役割があります。 油分が付着するため、髪の毛内部の水分の蒸発を防いでくれますが、内部に養分や水分を補給するものではありません。
コンディショナーは髪の毛のコンディションを整えるという意味で開発されたアイテムで、 特に手触りや質感、ツヤなどを良くするためのものです。内部に養分を補給するような 働きはありません。トリートメントは様々な有効成分が配合されているものが多く、 髪の毛の内部にタンパク質などの養分を浸透させて、髪の毛を内側からケアすることが出来ます。 シリコンが入っていますから、手触りがアップしたり、ツヤやハリが出るのは、他リンスやコンディショナーと変わりありません。
【トリートメントのケア方法】
トリートメントは、髪の内部コルテックスの損傷部に入り込みケラチンやタンパク質を補給します。 髪に塗布した後は時間置くことが大事です。 トリートメンには髪の内部のタンパク質や水分を保つために必要な有効成分などがたくさんふくまれており、 髪の表面をコーティングするだけでなく、内部に浸透させてあげる必要があります。 そのため、トリートメントを付けた後は、5〜15分ほど放置することが大切。 またラップを巻いたり、スチームをあてることにより 浸透率がアップします。
この記事を書いたスタイリスト情報
- 産能短期大学卒。婚礼に定評のある都内サロンを始め、10年間にわたりキャリアを積む。高いご要望に応えらえる技術と接客で、人気スタイリストとして活躍する。施術を提供する中で、心身ともにお疲れ気味のお客様が多いことに気付き、服の上からのマッサージを充実させることで、美容室に来た時に合わせてご提供できるのではないかと、ボディケアセラピストに転向。一連のボディケアを修得する。2015年5月、美容室のメニューに、トータルビューティーに加えてボディケアを導入するべく、日々挑戦中。